関口 悟
この文章が載るとき、僕は60歳になる。STEPえどがわに入って12年になる。入った当時のSTEPの会報を読み返してみて、「格好いいこと言ってる割に大したこと出来てないな」って恥ずかしい気持ちになる。
今まで脳性麻痺者として60年生きてきた。僕の若い頃は「脳性麻痺30歳寿命説」が信じられていて、脳性麻痺を持つ職業訓練校の同期生は将来に悲観的になっていた。実際はそうではなかったけれど、二次障害の問題は出てきた。僕も二次障害の頚椎症や変形性股関節症に悩まされている。
60歳になった僕が今思うのは、脳性麻痺でも決して悲観的になる必要はなくて、障害を持ちつつ自分らしく前向きに生きること。それを僕の下の若い世代の障害者に伝えていきたい。
脳性麻痺だけではなく、発達障害(ADHD、ASD)を併せ持つ僕はSTEPの活動だけではなく、地域活動支援センターこまつがわが主宰する江戸川区精神障害者ピア啓発チーム「となりのぴあさん」の一員としても活動している。「となりのぴあさん」の小学校への出前授業で自分の体験を子どもたちに伝えることも大切な意味がある。近い将来、STEPでも小学校への出前授業が復活するとしたら、僕は積極的に関わっていきたい。
そして、僕自身も今の自分に満足することなく、STEPの当事者スタッフのひとりとして、同時に「となりのぴあさん」のひとりとして、地元の仲間たちのために何ができるのかを考えていこうと思う。
障害者運動の先輩方のように格好いいことが言ったり出来たりするわけではないけれど、僕の後に続く若い世代に自分の経験を伝えていきたい。
